錦帯橋と岩国城 – 吉川公の城下をめぐる旅 – 番外編

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國登録有形文化財國安家住宅 本家 松がね

錦帯橋の南側、この辺りには今も町屋の面影が残る町並みがあります。初代領主吉川広家が行った町割りによって、碁盤の目のように整備されています。

この町並みの一角に佇む当時の商家(しょうか)である「松金屋」。
1850年(嘉永3年)頃に建てられた岩国を代表する商家で、江戸時代には玖珂町に位置し、「松金屋」として知られました。ここでは鬢付け油「松金油」が製造販売され、「梅が香」「蘭の雫」の商品名で販売されていました。吉川氏が江戸に贈った贈答品としても使われ、諸大名や幕府の役人が錦帯橋見物の際には休憩所としても利用されたようです。

昭和初期に國安家の所有となり、「松ヶ枝」の商標で醤油製造を営む一方、松金油の名声はそのままに残りました。
この歴史ある建物は平成12年に有形文化財に登録され、「本家 松がね」として2017年に観光施設としてオープン。國安家住宅としての歴史的な価値を守りながら、地域の資産として大切に守られています。

登録有形文化財 國安家住宅内 岩国市観光交流所 本家 松がね

岩国徴古館

吉川報效会によって昭和17年(1942年)9月に起工。昭和20年(1945年)3月に竣工しました。
戦時中に建設・運営が行われたこの博物館は、佐藤武夫による優れた建築工学と音響学の設計により、新古典主義建築の影響を受けたモダンなデザインが特徴です。灯火管制下の中、天窓から自然光を取り入れるなどの工夫が凝らされました。

岩国の歴史や美術工芸に関する常設展示では、約4万点の資料が収蔵されており、特に錦帯橋に関する古図面などは貴重なものとなっています。昭和26年(1951年)に岩国市に寄贈され、戦時中の厳しい状況下で築かれた博物館の歴史が今も刻まれています。

岩国市公式 岩国徴古館

  • 入館料:無料
  • 開館時間:9:00~17:00(土曜日は正午まで) 
  • 休館日:月・祝

岩国白蛇神社

岩国市に移封された吉川広家公は、関ヶ原の戦い後、錦見(岩国市)一帯で米作りを奨励しました。
この米蔵で、ネズミを餌にするアオダイショウが突然変異によって色素細胞のないアルビノが生まれたとされています。

このことから白蛇は、米蔵をネズミから守る守護神としても崇拝され、岩国市内には白蛇堂や祠が建てられました。白く光沢のある全身とルビーのような赤い目を持つ神秘的な姿に、「幸運を呼ぶ家の守り神」「神様の使い」として人々に大切にされ、信仰と保護の対象とされています。

平成24年12月16日に嚴島神社の神を勧請して、鎮座祭を斎行し創建。
現在では、金運、開運、商売繁盛、交通安全などのご利益が伝えられています。

岩国白蛇神社

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